材料費に手間・管理費を乗せるときの考え方|一人親方が元請と決めておくことと請求書の書き方
この記事の要点
- 材料の発注・受け取り・運搬・保管・立替の手間は、元請との取り決めがあれば費用として請求できる
- 「材料も売上」の請求なら乗せられるが、「立替金の精算」なら払った額そのままで、手間は別の明細にする
- 乗せ方(率か金額か)は、見積・注文の段階で元請と決めて書面に残す
材料を自分で選び、建材店に頼み、受け取って現場まで運び、代金を立て替える。この手間は工賃とは別にかかっていますが、材料費を「仕入値そのまま」で請求していると、手間の分はどこにも出てきません。この記事では、材料費に手間・管理費を乗せるときの考え方を整理します。
材料にかかっている手間
- 図面から数を拾い出し、建材店に発注する手間
- 受け取り・運搬(車・ガソリン・時間)
- 現場や倉庫での保管、余りの返品
- 代金の立替(元請から入金されるまでの資金)
乗せられる場合・乗せない場合
材料費の請求のしかたによって変わります(詳しくは材料費を元請に請求するときの注意)。
| 材料も売上として請求 | 立替金として精算 | |
|---|---|---|
| 材料費の金額 | 仕入値に手間・管理費を乗せた額にできる | 払った額そのまま |
| 手間・管理費 | 材料費に含めるか、別の明細にする | 立替金とは別に、自分の売上の明細として請求する |
| 決めること | 乗せる率か金額 | 手間を請求してよいか、いくらか |
どちらの場合も、元請と取り決めていない手間を、あとから勝手に上乗せするとトラブルになります。
元請と先に決めておくこと
- 材料費に手間・管理費を乗せてよいか
- 乗せるなら率か金額か(例:運搬1回いくら、材料費の何%)
- 請求書で材料費と手間を分けて書くか
- 追加・返品のときの手間の扱い
取り決めは、見積書・注文書・メールなど、あとから見返せる形で残しておきます。
請求書での書き方
材料費と手間を分けて書くと、元請が中身を確かめやすくなります。
| 品名 | 数量 | 単価 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 石膏ボード 12.5mm 910×1820 | 40枚 | 700円 | 28,000円 |
| 材料運搬費(建材店→現場) | 2回 | 3,000円 | 6,000円 |
金額は例です。請求書全体の書き方は一人親方の請求書の書き方をご覧ください。
ザイジンでの入れ方
ザイジンでは、請求書を作るときに「+ 工賃・その他を追加」で、運搬費などの明細を足せます。材料の明細と分けて並ぶので、元請にも中身が伝わります。
よくある質問
- 材料費に何%乗せるのが普通ですか?
- 決まった率はありません。地域・元請・工事の種類で違います。率ではなく、運搬費や保管料のように実際にかかった手間を金額で示すと、元請にも説明しやすくなります。
- 手間・管理費にも消費税はかかりますか?
- 自分の売上として請求する手間・管理費は、ふつう消費税の対象になります。請求書では、税率ごとの合計と消費税額に含めて計算します。扱いに迷うときは税理士に確かめてください。